この章ではまずエタンを例にして、単結合のまわりの回転によって分子の形、また分子のエネルギーがどのように変化するかを学ぶ。
結合の回転と分子構造、分子エネルギーの関係の研究を配座解析という。配座解析を有効に行なうのに便利なNewman投影図を駆使してプロパン、ブタン、さらには多置換エタンの配座解析を試みる。また順位規則をやや拡張して、配座異性体を命名する。
この章ではまずエタンを例にして、単結合のまわりの回転によって分子の形、また分子のエネルギーがどのように変化するかを学ぶ。
結合の回転と分子構造、分子エネルギーの関係の研究を配座解析という。配座解析を有効に行なうのに便利なNewman投影図を駆使してプロパン、ブタン、さらには多置換エタンの配座解析を試みる。また順位規則をやや拡張して、配座異性体を命名する。
本章を終えると、以下のことができるようになる。
以下の用語の半分以上の内容が頭に浮かぶようであれば、直ちに問題に取り組んでよい。
そうでない場合は、身に付いていない用語をクリックして見直してから問題に取り組もう。
木びき台画法 | くさび画法 | Newman投影図 |
配座解析 | ねじれ角一エネルギー図 | コンホマー(配座異性体) |
重なり形 | ねじれ形 | アンチ形 |
ゴーシュ形 | ねじれ角 | ペリプラナー |
クリナル |
ΔG = -2.303 RT log K
K (298K) | 2 | 3 | 4 | 5 | 10 | 20 | 100 | 1000 | 10000 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
安定な形の存在比(%) | 67 | 75 | 80 | 83 | 91 | 95 | 99 | 99.9 | 99.99 |
-DG [kJ/mol] | 1.71 | 2.72 | 3.43 | 3.97 | 5.85 | 7.52 | 11.3 | 17.1 | 23.0 |
ねじれ角θ | 名称 | 記号 |
---|---|---|
0 ± 30° | (±)シンペリブラナー synperiplanar | (±)sp |
+30° ~ +90° | +シンクリナル synclinal | +sc |
+90° ~ +150° | +アンチクリナル anticlinal | +ac |
+150° ~ +180° | (+)アンチペリプラナー antiperiplanar | (+)ap |
-30° ~ -90° | -シンクリナル synclinal | -sc |
-90° ~ -150° | -アンチクリナル anticlinal | -ac |
-150° ~ -180° | (-)アンチペリプラナー antiperiplanar | (-)ap |